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OUR RESEARCHES / 研究内容

Combustion instability / 燃焼不安定

 固体推進薬の高エネルギー化による固体ロケットの高性能化に伴い、依然として振動燃焼が発生しやすい状況になっています。当研究室では、振動燃焼解析や実験を通して固体ロケットの振動燃焼の理解を進め、信頼性の高いロケット開発に貢献したいと考えています。

 ハイブリッドロケットの振動燃焼は、他の化学ロケットと比べて研究の歴史が浅く、まだ解決されていない問題が多く残っています。また、定常燃焼特性も十分理解を進めないと、振動燃焼特性の把握ができないため、様々な知見が必要となってきます。さらに、ロケットの推進システムもいろいろな様式があるため、それぞれ特有の振動燃焼の形態になっています。当研究室は、この大きなフロンティアに挑戦しています。

Combustion response function / 燃焼応答関数

 ハイブリッドロケットにおいては、低周波の振動燃焼が機体に大きな負荷を与え、現在でも問題になることがあります。その振動燃焼特性を定量的に把握するには燃焼応答関数の値が不可欠です。しかしながら実験的に燃焼応答関数を測定する技術はまだ確立していません。当研究室では、固体ロケットの技術を参考に新たな測定方法について研究しています。

図1 燃焼応答関数の燃焼実験

Intrinsic low frequency instability / 低周波燃焼不安定

 多くのハイブリッドロケット用固体燃料において燃焼表面上に液化層が形成されています。この液化層の不安定性により、ハイブリッドロケットの間欠的でパルス状の振動燃焼が発生すると私たちは考えています。このパルス状の燃焼は、低周波固有不安定(ILFI)と結びつくと大きな振動燃焼になる恐れがあります。これを検証するために、可視化実験や理論解析などを行って研究を進めています。

図2 燃焼現象を側方から撮影

ハイスピードカメラは株式会社フォトロン様より提供

Radiation / 放射加熱

Multi-layered grain / 多層グレイン

 ハイブリッドロケットの課題としては,低燃料後退速度や低燃焼効率,振動燃焼の発生があげられ,低燃焼効率の要因としてO/Fシフトがあります.O/Fシフトは,燃焼が進行するにつれて燃料ポート断面積が増加することにより燃料流量が低下し,酸化剤の供給量を調整しない限りO/Fが変化します.それが要因で,O/Fが最適設計点での運用が困難となります.そこで本研究室では,燃焼特性の異なる燃料でバームクーヘン状に燃料を作成し,O/Fシフトの抑制を試みています.

図3 多層グレインを用いたハイブリッドロケット

Fuel-rich solid propellant / 燃料過多推進薬

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